イタリア政府は21日、新型コロナウイルスに感染した死者が前日から793人増え4825人になったと発表した。感染者は6557人増の5万3578人に達した。死者・感染者共に1日の確認数としてはこれまでで最多。連日のように過去最大の増加数を更新しており、拡大終息の兆しは見えていない。

コンテ首相は21日夜、対策強化のため、生活に必須でない工場や事務所を閉鎖し、労働者に原則在宅勤務を義務付けると発表した。薬局や食料品店は営業を続けるという。演説で「守らなければならないのは命だ」と強調した。

致死率は約9%で依然高い。被害が集中する北部では医療従事者や人工呼吸器の不足が深刻化。ANSA通信によると医者や看護師ら計3359人も感染しており「医療崩壊」状態となっている。コンテ氏の呼び掛けに応じ約3500人の医師が他の地域から北部に応援に行くことを決めた。

政府の衛生高等研究所幹部は死者の平均年齢は約80歳として、高齢者は自宅にとどまるよう改めて訴えた。イタリアでは10日から外出が原則禁止となっているが、これを守らず出掛ける市民が続出しており感染拡大が止まらない要因になっているとみられている。

地域別で死者数が最も多いのは大都市ミラノがある北部ロンバルディア州で、前日から546人増の3095人となった。同州内では集中治療室の受け入れが追いつかず他地域への患者移送も実施されているが、搬送中に死亡するケースもある。同州だけで感染者は2万5515人に上る。

一方、感染者のうち6072人が回復した。症状がないか軽いために自宅待機となっているのは2万2116人。これまでに計23万3222件のウイルス検査が実施された。(共同)