新型コロナウイルス感染者の急増を踏まえた東京都の小池百合子知事による異例の要請から一夜明けた。

26日朝、都心のオフィス街では「会社からテレワークの徹底を指示されたが、管理職なので出勤せざるを得ない」と話す人も。ドラッグストアには日用品を確保しようと列ができた。知事は、感染拡大を阻止するため、平日の自宅勤務と今週末の外出自粛を求めており、人口1400万人近くの都民の生活に変化は出るのか。

JR東京駅前を歩く通勤客の口元にはマスクが目立つ。管理職を務めるという横浜市の男性会社員(41)の勤務先は、知事の会見後「テレワークの徹底」が決まったという。男性は「知事の発言は重い。他の社員は出てこず、取引先ともテレビ会議になった」と話した。

「冷静に仕事するしかない」という女性会社員(29)は「知事には危機感だけでなく、物資の十分な確保など安心材料にも触れてほしかった。混乱する人がいるのではないか」と心配した。

東京都中央区のドラッグストアには午前8時の開店を待つ人たちが集まり、マスクはオープンから5分もたたずに売り切れ。通勤途中に立ち寄った女性会社員(27)は、カップ麺や衛生用品を大量に手にしていた。離れて暮らす母親から頼まれたという。「仕事をしていると、買いに行く暇がない。当面の食べ物は準備できた」と安堵(あんど)した様子だった。同区のスーパーでもレジ待ちの行列ができ、パンや麺類などの棚に空きが目立つ。女性店員は「朝から大忙しです」とこぼした。

25日に感染が判明した41人は都道府県による1日の発表人数として最多。小池氏は「オーバーシュート(爆発的患者急増)を防ぐ重大局面」として、週末も不要不急の外出を控えるよう呼び掛けた。

小池氏は、感染しているのに軽症のため自覚なく行動している若年層は注意が必要と強調。少人数でも飲食を伴う集まりを控えるよう呼び掛け、ライブハウスにも自粛を要請するとしたが、どの程度、若者らに影響するかは未知数だ。(共同)