先進7カ国(G7)各国の複数のメディアは25日、G7外相による同日のテレビ電話会議で、ポンペオ米国務長官が新型コロナウイルスを「武漢ウイルス」と呼ぶことにこだわり、他国が不必要な分断を招くと反対し、共同声明をまとめることができなかったと伝えた。

トランプ米政権は、新型コロナが米国などに広がった原因は中国にあると強調するために「武漢ウイルス」などと呼んでいる。報道が事実なら、米政権の強硬姿勢が新型コロナ対応でG7の結束に影響したことになる。

米紙ワシントン・ポストによると、他のG7外相は、パンデミック(世界的大流行)を減速させ、医療器具不足に対応するために国際協力が必要な時だとして、武漢ウイルスの呼称を拒否した。ポンペオ氏は武漢からウイルスが来ており、中国政府には危険を知らせる特別な責任があったと指摘することは重要だと反発したという。

カナダ放送協会(CBC)によると、ポンペオ氏は武漢ウイルスと呼ばない共同声明には同意しないと主張した。

ポンペオ氏は電話会議後の記者会見で、G7外相が新型コロナに関する中国の誤った情報発信を十分に認識していると表明。米軍が中国に持ち込んだとする中国側の主張を「狂った議論だ」と批判し、中国側に適切な情報開示を求めた。

弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮に関しては、米朝間の非核化交渉再開へG7各国が連携する必要性を強調した。

ロシアによるウクライナ南部クリミア半島の強制編入や米国とアフガニスタン反武装勢力タリバンとの和平合意、過激派組織「イスラム国」(IS)などのテロとの戦いも議題となった。(共同)