静岡県は18日、県が管理する富士山の3登山道の5合目から頂上までを、開山期間に当たる7月10日~9月10日の2カ月間、閉鎖する方針を固めた。登山客が密集すれば新型コロナウイルスの感染が懸念されるためで、ルート上の全ての山小屋も休業する。山梨県は同県側の登山道「吉田ルート」も同時期に閉鎖すると15日に発表しており、富士山は夏山閉鎖となる見通し。

静岡、山梨両県は、7~9月の開山期間を通じて四つのルートがすべて閉鎖されるのは、少なくとも静岡県が3登山道の管理を始めた1960年以降、初めてではないかと説明している。

静岡県が閉鎖方針を固めたのは「御殿場ルート」「須走ルート」「富士宮ルート」の3登山道。登山客が密集する山小屋や登山道での感染リスクが高いと判断した。

静岡県によると、昨夏の開山期間中の登山客数は計約23万5000人で、うち同県側の3ルートの登山客数は約8万5000人だった。県は、現在閉鎖中の山麓と5合目を結ぶ「富士山スカイライン」など3県道についても閉鎖期間の延長を検討している。

静岡県側の富士宮ルートにある山小屋の組合は、今夏の全ての山小屋の一斉休業を決めている。組合は、登山者の安全確保が困難になるとして今夏の富士宮ルートを開通しないよう静岡県に申し入れていた。

山梨県側の吉田ルートにある山小屋の組合も、16軒の小屋全てを休業すると決めている。

条例などで登山そのものを禁止することはできないが、静岡県はルートの安全確保ができないとして、登山の自粛を強く呼び掛けている。また、登山口につながる県道も入り口をゲートでふさいで閉鎖しており、実質的に登るのは困難としている。(共同)