新型コロナウイルス感染拡大防止策で、厚生労働省が都道府県を通じて医療機関などに優先的に供給をあっせんしている消毒用エタノールについて、「濃度が低い」などの苦情が同省に数十件寄せられていることが23日、政府関係者への取材で分かった。製品は十数種類だが濃度などが選べず返品もできないためで、日本医師会(日医)が詳しい実態を調べている。

厚労省の担当者は取材に対し「製品を選べないことや、返品できないことなどは都道府県に連絡していたが、改善に努めたい」と話している。

厚労省によると、消毒液不足に対応するため、同省は3月までに医療機関や高齢者施設、障害者支援施設などに優先供給する仕組みを構築。都道府県が施設の需要をまとめ、同省がメーカー数社に提供を要請する。製品はメーカーが施設に届ける仕組みになっている。

政府関係者によると、同月下旬ごろから各施設に届き始めたが、濃度は約50~80%で、金額も1リットル2000~4000円程度と幅がある。高濃度の製品が必要な施設もあるが、濃度や金額は選べず返品もできないほか、代金引換で送料や手数料も重なり、「高額だ」「濃度が低い」との苦情が同省に相次ぎ、受け取りを拒む施設もあった。

日医は15日、同様の事例がないか確かめるため、都道府県医師会に調査を依頼。29日までの回答を求めている。(共同)