ブラジル保健省高官は6日付の主要紙グロボとのインタビューで、新型コロナウイルス感染症による死者数について「空想の産物か、操作されている可能性がある」として下方修正する方針を示した。同国の死者数は世界で3番目に多い3万5000人に上り、被害矮小(わいしょう)化の試みとして非難の声が巻き起こっている。

右翼ボルソナロ大統領は新型コロナ感染症を「ただの風邪」と呼び、州政府の商業活動規制などを批判。政府は毎日の感染者・死者の統計発表を夜のテレビニュースで報じられないよう深夜に遅らせ、今月5日からは過去24時間の増加分に限った発表に切り替えるなど、国民の目をそらすことに躍起になっている。

高官は「州や市がより多くの予算を得るために、他の原因で亡くなった大勢の人たちもコロナによる死者と数えている」と批判した。これに対し各州保健当局で作る団体は「全ての犠牲者とその家族に対する侮辱だ」と非難する声明を出した。

元軍人のボルソナロ氏は新型コロナ対策で意見の合わなかった医師出身の保健相2人を相次ぎ辞任に追いやり、現在は保健分野の経験がない軍出身者が暫定大臣を務める。保健省の他の要職も、軍人や企業家らが占めている。(共同)