昨年7月の参院選広島選挙区を巡る買収事件で、前法相の衆院議員河井克行容疑者(57)と妻の参院議員案里容疑者(46)による買収対象者とされる広島県の自民党系の地元議員が26日、公の場で相次いで受領を認めた。同日だけで6人となり、50万円を使い切り、案里議員を支援したことを明かした議員もいた。

夫妻は合わせて94人に計約2570万円を配った疑いで逮捕された。県議や市議、首長など地元政治家は40人以上で、提供額は計約1800万円。釈明に追われ地元政界は大混乱に陥っている。

広島市の沖宗正明市議は記者会見で昨年4月に30万円、同6月に20万円を克行前法相から受領したと述べた。1回目は市議選当選後で「お祝い金の性格が強いと思った」とする一方、2回目は「案里さんへの応援依頼の意味があると思った」と説明した。

50万円は日常生活で使い、参院選では「案里議員を推薦している」とのはがきを約3000枚書いて支援。公選法違反(被買収)の罪に問われる可能性があり「起訴となれば、判決を待たず辞職という道を選ぶ」と話した。

広島市の谷口修市議も昨年4月、克行前法相から50万円を渡され「返すつもりで自宅の机の引き出しで保管していた」と説明。参院選では案里議員の競合候補で、自民現職だった溝手顕正・元国家公安委員長のために動いたと強調した。

県議会常任委員会で登庁した沖井純県議は昨年4月、克行前法相が50万円を持参したと明かし「危ない(と思った)。だから(後日になり)返した」と語った。

呉市の土井正純市議は会見で参院選終盤の昨年7月、克行前法相から押し問答の末に30万円を受領したと認めた。

安芸高田市の先川和幸市議会議長は克行前法相から議長室で20万円、水戸真悟副議長も副議長室で10万円を受領したと認めた。いずれも昨年3月下旬だった。会見で説明した。(共同)