韓国の革新与党「共に民主党」に所属し、2022年の次期大統領選の有力候補ともみられている首都ソウル市の朴元淳市長(64)が9日、ソウル市内の市長公邸を出た後、連絡が取れなくなった。同日夕方に娘が「遺言のようなことを言い残し、家を出た」と警察に届け出た。

警察が行方を捜している。一方、韓国メディアは、朴氏の元秘書が朴氏からセクハラを受けたと最近警察に訴え出ていたと報じた。

朴氏は9日、ソウル市庁に出勤しなかった。警察は、リュックを背負った朴氏が午前中に公邸を出たことを確認している。携帯電話は電源が切られているという。

朴氏は新型コロナウイルス対策が評価され、5月には世論調査で60・5%の高い支持を得るなど市政は比較的安定していた。首都の実力派首長が突然失踪し、与党陣営には動揺が走っている。

朴氏は1980年に司法試験に合格。韓国を代表する市民団体「参与連帯」の創設に関わり、汚職政治家を対象とした落選運動などをして行動派弁護士と呼ばれた。

旧日本軍の従軍慰安婦問題では一貫して日本政府の対応を批判。2000年には旧日本軍の性暴力を裁こうと日本とアジアの非政府組織(NGO)が東京で開いた「女性国際戦犯法廷」に、韓国側の検事役として参加した。(共同)