韓国の首都、ソウル市の朴元淳(パク・ウォンスン)市長(64)が9日に行方不明となり、10日未明に同市内の山中で遺体が見つかったことに絡み、ソウル市は10日、朴氏が遺言状を書いていたとして、これを公開した。謝罪や埋葬についての希望が書かれており、自殺の可能性が高くなった。

韓国メディアは9日、朴氏の元秘書の女性が朴氏からセクハラを受けたとして失踪前日の8日に警察に告訴状を提出していたと報じた。警察は10日、朴氏に対する告訴状を受理した事実を明らかにした。警察も自殺とみており、告訴と関係があるかどうかを含め、動機を慎重に調べている。

遺言状は手書きで「全ての方に申し訳ない。人生を共に歩んでくれた全ての方に感謝する。苦痛を与えることしかできなかった家族には、ずっと悪かったと思っている」と謝罪や感謝がつづられ、遺体を火葬し、遺骨を両親の墓にまいてほしいと記されていた。

報じられたセクハラ疑惑に関する直接的な謝罪や説明はなかった。

報道によると、告訴状では、朴氏から触られたり、不適切な内容のメッセージを送られたりしたと訴えている。警察は朴氏から事情を聴くことを検討していたという。

一方、ソウル市庁前には10日、市民が弔意を表そうと訪れた。ソウル市に住む50代の女性は「空が崩れるような衝撃を受けている」と涙を流した。

ソウル市に住む嚴永太(オム・ヨンテ)さん(68)は、新型コロナウイルス対応などの朴氏の手腕を評価し「行政は安定していた。残念でならない」と語った。(共同)