ドイツ北部ハンブルクの裁判所は23日、第2次大戦中にナチス・ドイツの強制収容所でユダヤ人収容者ら約5200人の殺害に関与したとして、殺人ほう助罪に問われた元看守ブルーノ・デイ被告(93)に執行猶予付きの有罪判決を言い渡した。大戦終結から約75年を経ており、今回の事案は最後のナチス戦犯裁判の1つ。地元メディアが伝えた。

デイ被告は元ナチス親衛隊(SS)隊員で、大戦末期の1944年8月~45年4月、現在のポーランド北部にナチスが設置したシュツットホーフ強制収容所に勤務した。44年当時は17歳で、監視塔の担当だった。

多くの遺体を目撃したことや収容所のガス室の存在を認め、公判で犠牲者と親族に謝罪したいと述べた一方、殺害行為に責任はないと訴えていた。

ドイツではホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)捜査が今も続く。2011年、強制収容所の看守だったことを証明すれば殺人ほう助罪が成立する「戦犯裁判の転換点」(ドイツ検察)となる判断が下され、90代の元看守の起訴が相次いだ。

15年と16年に当時いずれも94歳だった元SS隊員2人に実刑判決が言い渡されたが、高齢の2人は収監前に死亡した。(共同)