東京都千代田区の石川雅己区長が自身への刑事告発の議決に対抗して区議会の解散を通知した問題で、区選挙管理委員会は31日に臨時会合を開き、解散通知は「適法な手続きを欠いている」として無効と判断した。地方自治法上、解散は不信任議決が前提条件。区選管は告発の議決は不信任決議に該当しないと結論付け、区長側の主張を否定した。区選管の判断に伴い、区議選は実施されない見通しとなった。

高市早苗総務相は31日の記者会見で「一般論では告発の議決が不信任を意味するとは考えにくい」との見方を示した。同時に「東京都が対応を検討中と聞いており、総務省が仲裁する状況ではない」と述べた。

区議会は石川区長が区内のマンションを家族と購入した際、事業者から優遇措置を受けた可能性を地方自治法100条に基づく委員会で調査。委員会は区長による偽証や不当な証言拒否があったなどとして、27日の臨時会で刑事告発を決めた。

区長は対抗措置として28日に議会の解散を通知。以後は区議会の委員会を「議会は既に解散されて存在していない」として欠席しており、新型コロナウイルス対策などの審議が空転する事態となっていた。(共同)