「議会は存在しない」と本会議、委員会出席を拒む区長に対し、「妄想解散」と議会側が反発。

区長不在のまま議会が開かれる異常事態になっている東京都千代田区で、区選管は7月31日、石川雅己区長(79)が出した解散通知は「解散の事由には当たらない」として無効と判断した。しかし、区長は「選管がどのような見解を示されたとしても解散の効力は続いている。現在も議会は存在していない」と受け入れを拒むコメントを発表した。

発端は区長が次男らと共有する区内の高級マンションが地権者らに提供される「事業協力者住戸」だったこと。議会は業者に取り計らってもらった可能性があるとして百条委員会を開き、区長を証人尋問。7月27日、虚偽の陳述があったとして区長を刑事告発する議案を可決した。これに対し、区長は28日、「不信任の決議をした」として議会解散通知を議長に出した。議長は受け取りを拒否したものの、以降、区長は「議会は存在していない」として議会に出席していない。

31日まで予定されていた議会では、区民への一律12万円給付など新型コロナウイルス対策の補正予算案が審議される予定だったが、現金給付の対応も宙に浮く事態に。区議全員は同日、解散処分の無効を求め、東京地裁に提訴した。

高市早苗総務相は「一般論として告発の議決が不信任を意味するとは考えにくい」との見解を示したが「総務省が仲裁する状況ではない」としている。地方自治法は178条で、首長が議会を解散できるのは自らへの不信任が可決されたときと定めている。