トランプ米大統領は7月31日、中国系の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の運営を「禁止する」と述べた。安全保障上の懸念が理由とみられる。1日に禁止を命じる措置を取るとしている。これに関連しロイター通信は1日、ティックトックを運営する中国企業が、米国法人を米マイクロソフト(MS)に完全売却することを決めたと報じた。

米メディアは、この中国企業に対しトランプ氏が米国法人の売却命令を検討していると伝えていた。

米国は中国による情報窃取を警戒しており、米中対立が激化する中で新たな火種になる可能性がある。実際に禁止されれば、日本など各国の対応にも影響を及ぼしそうだ。ポンペオ国務長官が7月6日、米国内で使用禁止にすることを検討中だと表明。インドは既に使用禁止を決め、日本でも自民党内で利用制限を求める声が上がっている。

米メディアによると、トランプ氏は専用機内で記者団に、ティックトックを「米国から追い出す」と表明。「直ちに実行する。明日文書にサインする」と述べ、1日に大統領令などの措置を取る考えを示していた。

ティックトックを運営するのは、中国のIT企業「北京字節跳動科技(バイトダンス)」。米国や日本など主要国に現地法人を設立している。バイトダンスには、ソフトバンクグループ傘下の巨大ファンドも出資しており、米政権の動きは今後の投資戦略に影響を与える可能性がある。

バイトダンスは1日、中国メディアの取材に対し「うわさや臆測に対しコメントしない」と答えた上で「ティックトックの長期的な成功に自信を持っている。引き続きユーザーのプライバシーとセキュリティーを保護していく」と強調した。

同社は2017年に10億ドル(約1050億円)で、米国でも人気があった動画アプリ「ミュージカリー」を買収し、ティックトックとアプリを統合。米国での利用を急拡大させた。(共同)