厚生労働省は15日、2020年春卒業の大学生や高校生への採用内定取り消しが、8月末時点で76事業所、174人だったと発表した。19年春卒を対象とした調査の5倍で、新型コロナウイルス感染症拡大が大きく影響した。100人を超えたのは東日本大震災翌年の12年春卒以来、8年ぶり。入社時期が遅れたり、自宅待機になったりした学生も1210人いた。全国のハローワークを通じて集計した。

内定取り消しは解雇に相当するため、客観的で合理的な理由がない場合は無効となる。3月ごろから内定取り消しが相次いだことを受け、厚労省はハローワークに相談窓口を設置するなど対策を講じている。

174人の内訳は大学生132人、高校生が42人。業種別に見ると、緊急事態宣言による外出自粛の打撃を受けた産業が中心で、理容業などの生活関連サービス・娯楽業が42人で最多。卸売・小売業が40人、宿泊・飲食サービス業が20人と続いた。

また、入社時期が遅れるなどしたのは87事業所、1210人。内訳は大学生666人、高校生543人、中学生1人だった。このうち1184人がすでに入社済みだが、5人は入社していない。また入社が遅れた末に内定取り消しになった人も12人いた。

これまでも経済危機や災害時に内定取り消しは続発しており、リーマン・ショック後の09年春卒で447事業所、2143人、東日本大震災後の11年春卒で196事業所、598人が確認されている。(共同)