菅内閣が発足し、加藤勝信官房長官が拉致問題担当相兼務となったことを受け、北朝鮮による拉致被害者横田めぐみさん=失踪当時(13)=の母早紀江さん(84)は16日、川崎市内の自宅マンションで報道陣の取材に応じ、「被害に遭っている人たちを早く祖国に連れ戻してください」と訴えた。

6月にはめぐみさんの父滋さんが87歳で亡くなるなど、被害者家族の高齢化が進んでいる。早紀江さんは「とにかく早くしていただかないと、親も(被害者に)会えなくなる可能性がある」と、切実な表情を浮かべた。

加藤拉致問題担当相から午後3時ごろ電話があり、「頑張ってください」と伝えた早紀江さん。過去に拉致問題担当相の経験がある加藤氏を登用した菅内閣に「(被害者を)取り戻す良い方法をみんなで見つけてもらいたい」と求めた。

拉致被害者家族会代表で、田口八重子さん=同(22)=の兄飯塚繁雄さん(82)は、加藤氏から午前中に電話があり「さらに頑張ります」との決意を伝えられたという。「官房長官になったことで以前より働きやすい形になったと思う。『やります』とはっきり言っていたので期待したい」と話した。

2002年に帰国した拉致被害者もコメントを寄せた。新潟県柏崎市の蓮池薫さん(62)は「北朝鮮へ一歩踏み込んだメッセージを一日も早く伝えてほしい。具体的な行動がいつあるのか期待を持って見守りたい」。福井県小浜市の地村保志さん(65)、妻富貴恵さん(65)は市を通じ「菅内閣において拉致問題が全面解決されるよう心より願っています」とした。(共同)