米紙ニューヨーク・タイムズは27日、独自に入手した納税資料に基づき、トランプ大統領が当選前の15年間のうち10年間も、連邦政府に所得税を納めていなかったと報じた。トランプ氏の最近の財務状況が明らかになるのは初めて。

当選した2016年と就任した17年に納めた所得税はそれぞれ750ドル(約8万2500円)だけだった。所有するゴルフ場で3億ドル超の損失を計上するなど、関連企業の損失を申告。本来なら、約1億ドルともされる税の支払いを免れていたことになる。

トランプ氏はホワイトハウスで記者会見し、同紙の報道を「フェイクニュースだ」と真っ向から否定したが、どの程度の納税を行ったかについては説明を避けた。ワシントン・ポスト紙はトランプ氏による「虚偽や誤解を招く主張」を記録しており、その数は就任から約1300日間で2万を超える。ファクトチェック(事実検証)も盛んだ。専門サイトによると、トランプ氏の発言の7割に虚偽情報が含まれているという。

トランプ氏はこれまで、歴代大統領の慣行に反して、納税申告書の開示を拒否。連邦最高裁は今年7月、大統領の免責特権を盾に開示を拒んだ同氏の主張を避けたが、トランプ氏は提出を拒否するために裁判所に新たな訴えを起こしている。納税申告書に公開義務はないが、ニクソン氏以降、歴代大統領が自主的に開示してきた。