東京電力福島第1原発事故で一時全村避難となった福島県飯舘村で、任期満了に伴う村長選が10日、告示された。無所属新人の元村職員、杉岡誠氏(44)以外に届け出はなく、無投票で初当選が決まった。24年間村長を務め、避難行政を指揮した菅野典雄氏(73)は「東日本大震災から10年目で一つの区切り」と引退を表明していた。

住民の帰還促進や農業再生など復興のけん引役を担う。杉岡氏は村の善仁寺の住職で、2001年に村職員となり、原発事故後の営農再開を支援する部署などに勤務、今年7月に退職した。

飯舘村では、帰還困難区域の長泥地区に設定された「特定復興再生拠点区域」(復興拠点)で、23年春をめどに避難指示が解除される。菅野氏の要望を受け、国は復興拠点外の地域について、全面的な除染がなくても同時期に解除できる仕組みを検討している。杉岡氏は住民同意を前提とした上で「全面的除染なし」での解除を容認する意向を示している。(共同)