トランプ米大統領は10日、ホワイトハウスで開いたイベントで演説し、再選への支持を訴えた。今月2日に新型コロナウイルス感染を公表して入院後初めての行事参加で、本格的に活動を再開した。専属医は演説の後、トランプ氏の症状が改善し他人にウイルスを感染させる恐れはなくなったと発表。ただ陰性とは明示しておらず、米主要メディアは懐疑的な見方を示した。

トランプ氏はホワイトハウスのバルコニーで、庭に集まった数百人を前にマスクを外して約15分間演説し、11月の大統領選は「最も重要な選挙だ」と強調。「体調は最高」と健在ぶりを誇示し、選挙戦の劣勢挽回を狙った。

トランプ氏は12日、激戦州の1つで大票田の南部フロリダ州で選挙集会を再開する。13日には東部ペンシルベニア州、14日には中西部アイオワ州でも開催。隔離中に各州で会合を重ねてリード拡大を図った民主党の対立候補バイデン前副大統領を追い上げたい考えだ。

この日の演説でトランプ氏は、バイデン氏が左派的な政策を掲げているとして「わが国を社会主義国家にしてはならない」と訴えた。黒人差別解消を求めて全米に拡大したデモが一部暴徒化したことを踏まえ「法と秩序が必要だ」とし、保守層の支持固めを図った。

専属医は、10日朝のPCR検査の結果、他人に感染させる恐れがなくなったとし、症状も改善しているため隔離の必要はないと説明した。

ホワイトハウスでは9月26日に屋外で開催した大人数の式典で、トランプ夫妻を含め出席者の感染が相次いだ。拙速な活動再開でさらなる感染を招きかねないとして、専門家からは批判が上がっていた。(共同)