防災科学技術研究所(茨城県つくば市)と住宅メーカーの一条工務店(東京)が13日、洪水などの災害時に浸水を防ぐ「耐水害住宅」と通常の住宅を比べる共同実験を報道陣に公開した。水位が上がると浮き上がるタイプの住宅で、周囲の水位が3メートルに達すると、通常の家が1階の天井まで水没したのに対し、対策済みの家は浸水を防いだ。

実験では、2棟を並べた巨大な水槽に約1時間半かけて注水。送風機やポンプを使い、台風の強風や川の氾濫による水流も再現した。注水開始から約10分で、普通の住宅は床下に水が流入。排水管や玄関からもあふれ出し家具は横倒しに。漏電が起きて電気も消えた。

一方、耐水害住宅は水位が約1・4メートルに達すると建物が浮上。敷地に埋め込んだポールと建物の四隅とを結ぶ係留装置で敷地につなぎとめ、強化ガラスや排水管の逆流を防ぐ弁で室内への浸水も防いだ。14日に水を抜き、安全に元の場所に着地することを確認する。

防災科研の酒井直樹主任研究員は「新型コロナウイルスの影響による在宅避難を見据え、住宅の対策強化は大切だ」と語った。一条工務店によると、耐水害住宅は9月から販売を初め、既に西日本豪雨や昨年の台風19号の被災者らから注文が来ているという。(共同)