伊香保グリーン牧場(群馬県渋川市)の目玉イベント「シープドッグショー」で活躍してきた牧羊犬が引退し、別の2頭が仲間入りした。新型コロナウイルスで収入が激減。交代に向けた資金確保が危ぶまれたが、ファンが寄付で支えた。本場・ニュージーランド仕込みのショーを楽しんでもらおうと2頭は広大な牧草地を駆け回っている。

羊飼いのホイッスルを合図に牧羊犬がほえながら走りだした。放牧された約100頭の羊を5分ほどで1カ所に追い込む。羊の大群が斜面を駆け降りるショーは圧巻だ。

活躍していた牧羊犬は新入りで3歳の「フェン」だ。「ニュージーランドハンタウェイ」という牧羊に適した犬種で、俊敏さと賢さを兼ね備える。ニュージーランドで牧羊犬の経験があり、この牧場でも6月に来てから即戦力として活躍。得意技は前へ誘導するため羊の背中に飛び乗る「バッキング」。何度も懸命に挑む姿が印象的だ。

別の新入り「ダン」も同じ犬種だが、まだ1歳で訓練を重ねている。飼育員の前田佳代さんは「人間と同じで犬にも性格がある。しっかり見極め訓練している」と話す。

今年2月に2頭が病気や老衰で引退した。残り3頭となりショーを続けるため代役が必要となったが、4~6月はコロナで休業に追い込まれ資金難に。そこでクラウドファンディングに頼ると、過去の来場者などから「ショーで見た牧羊犬の姿に感動した。継続してほしい」といったエールと目標を大きく上回る約285万円が集まった。

ダンは、ホイッスルの音のパターンなどを習得中で、ショーでのデビューは来年になるとみられる。前田さんは「新しい犬たちが来て活気が出てきた。元気いっぱいに走り回る姿を見せたい」とPRした。(共同)