パリ近郊コンフランサントノリーヌの路上で16日、地元公立中学校の男性教員が刃物で襲われ、首を切断されて死亡した。通報で緊急態勢を敷いた警官が現場近くで容疑者とみられる男を見つけ、抵抗したため射殺。フランスの対テロ検察がテロ殺人の容疑で捜査を始めた。地元メディアが報じた。

被害者は歴史・地理の教員で、授業で表現の自由に関し、イスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を生徒に見せたとされる。フランスでは風刺画を巡るテロ事件が9月下旬に起きたばかり。関連が疑われる事件の再発は、一層の残虐さからも大きな衝撃を広げた。

マクロン大統領は、パリの北西約25キロの現場近くにある教員の中学校を直ちに訪問。記者団に「イスラム過激派のテロだ」と明言し「無知蒙昧(もうまい)が勝利することはない」と国民の結束を訴えた。

ニュース専門テレビBFMによると、容疑者はモスクワ生まれでチェチェン系の18歳とされ、警官に対し「アラー・アクバル(神は偉大なり)」と叫んだという。イスラム過激思想と関係する人物として当局は把握していなかった。

教員は風刺週刊紙シャルリエブドが掲載した風刺画とは別の画像を使ったとみられる。見せる前にイスラム教徒の生徒は教室外に出るよう求めて配慮したとされるが、一部の保護者は強く反発、インターネットを通じて話が拡散したもようだ。

シャルリエブドは9月初め、イスラム教徒の反発を招き2015年の同紙本社襲撃テロのきっかけとなったムハンマドの風刺画をテロの公判開始に合わせ再掲載。同25日、旧本社前でパキスタン出身の男が男女2人を刃物で襲撃した。(共同)