新型コロナウイルスの影響で延期されていた浅草神社(東京都台東区)の三社祭が18日、最終日を迎え、神社のみこしが町会を巡行する「宮出し」が行われた。

今年は「密」を避けるため、みこしをかつぐのではなく、御用車(トラック)で運ぶ異例の移動方法。沿道で見守った見物人からは「待ってました」と声が上がった。

例年5月に行われ、東京の初夏の風物詩とされる三社祭だが、今年は新型コロナで5カ月遅れの開催。44町会のみこし約100基が繰り出す「連合渡御」や、芸妓(げいぎ)衆らによる華やかな大行列は中止となり、17日の初日は神事が執り行われた。

宮出しも中止が検討されたが「人々の暮らしを神様に見てもらう大切な神事」(土師幸士宮司)であることから、実施を決定。神社の御神霊(おみたま)を乗せるみこしも3基から1基に減らした。

「疫病鎮静祈願」と書かれた短冊を付けたみこしは18日正午ごろ、台車に載せられ境内を出た後、近くの広場でトラックの荷台へ。沿道に法被とマスク姿の氏子や観光客が集まる中、太鼓やおはやしに先導されて神社周辺を回った。

毎年訪れるという埼玉県蕨市の無職小杉四郎さん(79)は「楽しみにしていた。かついでいるところを見たかったが仕方がない。来年は、いつも通りにできる状況だといいね」と笑った。(共同)