米大統領選を巡り主要メディアが7日、民主党のバイデン前副大統領の勝利を報じたことを受け、支持者間で衝突が起きる懸念が高まった。共和党のトランプ大統領の支持者らが敗北を受け入れず、暴徒化するシナリオも想定される。

アメリカン大のシュナイダー教授(政治学)は「バイデン氏が勝利宣言すれば大きな危険が生じかねない」と述べ、トランプ支持者が過激な行動を起こしかねないとの見方を示す。現状では双方の陣営が開票を巡り抗議活動を続けているが、対立がエスカレートして衝突などが広がる恐れもある。

予兆はある。米交流サイト大手フェイスブックは5日、大統領選で不正があったと主張するグループ「ストップ・ザ・スティール(盗むのをやめろ)」のアカウントを削除した。グループは、トランプ氏の敗北に備えて武器を準備するよう呼び掛けていた。

ロイター通信によると、9~10月にもフェイスブックを拠点とする数千のグループで「内戦が必要だ」などと暴力行為に関する言及があったという。

バイデン氏は連日、冷静に開票の行方を見守るよう訴えている。対するトランプ氏は郵便投票などの「不正」を訴え続け、自らの支持者をあおるような言動を繰り返している。

西ミシガン大のルービン教授(歴史学)は「トランプ氏にとっては、今回の選挙に巨大な陰謀があるとの神話を永続させる必要がある」と指摘。「自身が『合法的な』大統領として今後も支持者らのリーダーであり続ける戦略」との見方を示した。(共同)