政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は20日、感染が急速に拡大している地域では当面3週間、飲食店の営業時間を短縮するほか、需要喚起策「Go To キャンペーン」の運用を見直すよう政府や都道府県に求める提言をまとめた。

国内では新たに2414人の新規感染者が確認され、3日連続で過去最多を更新。18日時点の病床使用率が25%以上になったのは、9都道府県に上り、医療崩壊への懸念が強まっている。政府は21日夕に新型コロナ対策本部を首相官邸で開催する方針で、対応が注目される。

会合の冒頭、西村康稔経済再生担当相は冬になって換気が不十分な場所で過ごす時間が増えることに触れ「感染がさらに拡大する恐れがある。極めて強い危機感を持っている」と述べた。

提言案は、感染状況を示す4段階の基準で上から2番目の「ステージ3(感染急増)」に相当すると判断された地域を「Go To トラベル」の対象地域から除外するよう求めた。また「Go To イート」のプレミアム付き食事券の新規発行停止も盛り込まれた。

入院者数と重症者数が増え、病床も埋まってきており新型コロナ以外の診療にも影響が出かねない状況。厚生労働省によると、感染状況を判断する指標の一つである病床使用率が「ステージ3」に相当する25%以上となったのは、北海道、埼玉、東京、愛知、大阪、兵庫、奈良、岡山、沖縄の9都道府県。北海道、新潟、愛知、兵庫の4道県は1週間で10ポイント以上伸びた。

厚労省に対策を助言する専門家組織は19日に会合を開き「感染拡大が加速しており、放置すればさらに急速な感染拡大に至る可能性がある厳しい状況」と評価。北海道の一部地域では、行動制限や飲食店の営業時間短縮などの強い対策が求められる状況で、東京、愛知、大阪も同様の対策が必要な状態に近づきつつあるとした。

専門家組織や分科会のメンバーの危機感は強まっており「感染が拡大している地域では飲食店の営業時間短縮や長距離の移動の制限が必要」との声が上がっている。(共同)