日本や米国、中国など21カ国・地域が参加するアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議が20日、オンライン方式で開かれた。

首脳宣言が採択されれば2017年以来3年ぶりで、自由貿易の推進などを軸とする新たなAPEC指針の策定や、新型コロナウイルス流行後の経済回復などを議論。新華社電によると、出席した中国の習近平国家主席は環太平洋連携協定(TPP)への参加に意欲的な姿勢を示した。

日本からは菅義偉首相が出席し、デジタル化や技術革新を通じた経済成長の重要性などを発信。日本は、機能不全に陥っている世界貿易機関(WTO)の改革の後押しや、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)の排出量を実質ゼロとする「カーボンニュートラル」の実現などをAPECで重視するよう働き掛けている。

習氏はTPP参加を「積極的に検討する」と表明した。会議にはトランプ米大統領も出席。大統領選で敗北が確実になって以降、ほとんど公務を入れておらず、初の国際会議参加となった。

APECは年1回、首脳会議を開き、協議の成果をまとめた首脳宣言を発表するのが通例。だが、18年は米中対立の影響で宣言がまとまらず、19年は議長国チリの政情不安により会議自体が開かれなかった。

APECは1994年に決めた「ボゴール目標」で、2020年までに自由で開かれた貿易、投資を達成すると表明した。今年が最終年となるため、40年までのAPECの方向性を示す新指針の策定に向けて協議してきた。(共同)