政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は20日、感染が急速に拡大している地域では当面3週間、飲食店の営業時間を短縮するほか、需要喚起策「Go To キャンペーン」の運用を見直すよう政府や都道府県に求める提言をまとめた。これを受け、政府は観光支援事業「Go To トラベル」を制限する検討に入った。各知事の判断でキャンセル料の補償や新規受け付けを停止する案が浮上している。

菅義偉首相が21日夕に開かれる新型コロナ対策本部で見直し策を打ち出す見通しだ。国内では新たに2427人の新規感染者が確認され、3日連続で過去最多を更新した。

分科会の尾身茂会長は「今まで通りの対応では経済、雇用への影響が甚大になる。感染拡大の早期の沈静化、人々の健康のために政府の英断を心からお願い申し上げる」と強調。西村康稔経済再生担当相は提言への対応を「早急に検討する」と述べた。

提言は、感染状況を示す4段階の基準で上から2番目の「ステージ3(感染急増)」と判断された地域を「Go To トラベル」の対象地域から除外するよう求めた。また「Go To イート」のプレミアム付き食事券の新規発行停止や発行済みの食事券、ポイントの利用を控える呼び掛けを知事が検討することも盛り込んだ。感染防止策徹底が難しい場合、往来の自粛も必要としている。このほか営業時間の短縮や休業の要請に応じた飲食店への財政的な支援をするよう訴えた。

尾身会長は個人の意見と前置きした上で「札幌は、比較的ステージ3に入っているのではないかと判断している」と述べた。東京や大阪はステージ3に近づきつつあるとした。

厚生労働省によると、感染状況を判断する指標の一つである病床使用率が18日時点で「ステージ3」に相当する25%以上となったのは、北海道、埼玉、東京、愛知、大阪、兵庫、奈良、岡山、沖縄の9都道府県。北海道、新潟、愛知、兵庫の4道県は1週間で10ポイント以上伸びた。(共同)