政府の観光支援事業「Go To トラベル」の運用見直しは、新規予約の一時停止対象となる地域や時期が決まっておらず、生煮えの公表となった。西村康稔経済再生担当相は21日の記者会見で「具体的な内容は検討中」との発言に終始。旅行客や事業者に混乱が広がりそうだ。

予約停止の対象は、感染状況を表す4段階の国基準で「急増」のステージ3相当の地域が中心となる。現時点で北海道や東京都、愛知県、大阪府が該当すると見込まれるが、西村氏は「知事の意向を尊重し、感染状況の分析や病床の状況など共有しながら調整したい」と述べるにとどめた。

政府は都道府県との協議を急ぐが、吉村洋文大阪府知事は21日「大阪は(対象地域に)当てはまると思うので、その方向で進めていきたい」と述べ、予約停止の対象になるとの見方を示した。

一方、事業開始当初は感染拡大を理由に除外され、10月から追加された東京都。除外、追加とも政府が独自に決めた経緯がある。小池百合子知事は21日、今回も「国が判断していただきたい。それが責任だと思う」と強調した。

感染拡大地域の住民が他の地域に旅行する場合、引き続き割引対象になるかどうかは、はっきりしない。東京除外の際は都民の旅行も割引対象から外したが、西村氏は知事の意向、予約システム変更などの課題を挙げ、明言を避けた。

予約済み旅行の取り扱いも不透明だ。西村氏は「キャンセル料を払わなければならないから、解約をちゅうちょするようなことがないようにする」と説明。何らかの補償を検討する考えを示唆したが、具体策には踏み込まなかった。(共同)