全国さんま棒受網漁業協同組合(東京)は6日、2020年の全国のサンマ水揚げ量は前年比27%減の2万9566トンだったと発表した。記録が残る中での最低となった19年を大きく下回り、2年連続で歴史的不漁に直面した。「秋の味覚」として親しまれてきたサンマの資源回復の遅れが鮮明となった。

20年のサンマ漁は、7月に北海道の店頭で1匹5980円の高値を付けるなど、異例の船出となった。8月にシーズンが本格化して以降も水揚げは低調に推移し、秋には持ち直しの兆しも出たものの盛り返せなかった。

港別の水揚げは、最も多い花咲港(北海道)が47%減の8616トン、2位の大船渡港(岩手県)が3%減の6238トンだった。

産地市場での卸売り単価は前年比1・5倍の10キロ当たり4804円と高止まりし、水揚げ金額は1・1倍の142億207万円に上昇した。

回遊魚のサンマの来遊量が減った要因として、太平洋の沖合で餌が重なるマイワシの分布が広がったことや、海流や海水温の変化、中国や台湾漁船による操業の活発化などの影響が指摘される。昨年の水産研究・教育機構の調査で漁場が沖合に広く分散していることが判明し、不漁の深刻化が懸念されていた。

1961年以降の組合に残る資料では、サンマの水揚げ量は69年に約5万2000トンと最低を記録し、2019年にこの水準を半世紀ぶりに下回った。(共同)