NHKは13日、2023年度に受信料を約1割値下げする方針を固めた。外部の有識者でつくる最高意思決定機関の経営委員会を経て、同日発表する21~23年度の中期経営計画に盛り込む。

経営効率化で生じた繰越剰余金を積み立てる制度を導入するなどして、値下げの原資を捻出する。NHKの繰越剰余金は近年増加傾向にあり、19年度末の残高は1280億円だった。

昨年8月にNHKが発表した経営計画案では、値下げの明記は見送っていた。しかし武田良太総務相が、新型コロナウイルス禍で家計負担を軽減するため、早急な受信料の引き下げを求めていた。

昨年8月の計画案では、AMラジオや衛星放送のチャンネルを削減するほか、構造改革の実施により3年間で630億円程度支出を減らす方針を盛り込んでいた。その後、NHK経営委員会がパブリックコメント(意見公募)を実施し、内容を検討。「受信料が高すぎる」という意見が多く集まったという。

NHKは昨年10月、地上波だけの契約では月額35円、衛星放送も見られる契約は60円それぞれ値下げしたばかり。前田晃伸NHK会長は12月の定例会見で、受信料について「ただ下げれば済むというものではない。下げられる環境を、一刻も早く整える」と、構造改革を優先させる考えを示していた。

受信料は現在、口座振替かクレジットカードで2カ月ごとに支払う場合の月額は、地上波契約が1225円、衛星契約も含め2170円。(共同)