韓国最高裁は14日、財閥のサムスングループなどから巨額の賄賂を受け取ったとの特定犯罪加重処罰法上の収賄罪などに問われた前大統領、朴槿恵(パククネ)被告(68)の差し戻し上告審判決で、懲役20年、罰金180億ウォン(約17億円)などを言い渡した昨年7月のソウル高裁判決を支持して検察の上告を棄却、刑が確定した。

朴被告の前任者、李明博(イミョンバク)元大統領(79)も在任中の巨額収賄事件で懲役17年の実刑判決が昨年確定。韓国では来春の次期大統領選を前に、支持獲得を狙い早くも2人の赦免を口にする有力候補も現れ、2人の処遇は政局の焦点になりつつある。

朴被告は、国政に介入した親友と共謀しサムスン側から約束分も含め433億ウォンの賄賂を受け取った事件と、情報機関から36億ウォン超の上納金を受けた事件で起訴された。

差し戻し前の2審判決で言い渡された懲役年数は合わせて30年だったが、2019年に最高裁から両事件を差し戻されたソウル高裁が併合して審理。一部を無罪として減刑した。35億ウォンの追徴金支払いも命じた。

朴被告は1審途中から出廷を拒否し上告もしていない。共謀した親友の崔順実(チェスンシル)受刑者(64)は昨年6月に懲役18年などの実刑判決が確定した。

朴被告は別の公職選挙法違反罪でも懲役2年の実刑が確定している。特定犯罪加重処罰法は高額賄賂犯罪に適用される。

革新系与党「共に民主党」内で次期大統領選有力候補と目される李洛淵(イナギョン)代表は最近、文在寅(ムンジェイン)大統領に朴、李両氏の赦免を進言する可能性に言及し、中道、保守層の取り込みを図る。

しかし与党支持者の9割弱は赦免に否定的で、赦免に反対する党内のライバル、李在明(イジェミョン)・京畿道知事が支持率を上げ、最近の世論調査でトップに立った。

保守陣営内では大統領選候補者として、文政権の検察改革に抵抗する尹錫悦(ユンソクヨル)検事総長に期待する声が高い。しかし尹氏は朴前政権末期に朴被告への捜査を主導し大統領罷免に追い込んだ中心人物の一人で、保守野党が担ぐには一筋縄ではいかない事情もある。(共同)