政府が新型コロナウイルスの感染が広がる東京と埼玉、千葉、神奈川の1都3県を対象に、緊急事態宣言を再発令してから14日で1週間となった。効果の兆しは見えず感染者数が膨らみ、14日は全国で新たに6594人の感染者と66人の死者が報告された。菅義偉首相は「1カ月後には事態を好転させる」と強調するが、重症者数も過去最多の920人となり病床の逼迫(ひっぱく)状況は悪化。人出の減少も限定的で、政府、与党内に危機感が募る。

政府は2月7日までの宣言期間中、飲食店の営業時間を午後8時までに短縮したり、不要不急の外出自粛を求めたりして感染を封じ込める方針。13日には愛知や大阪など7府県も対象地域に追加した。西村康稔経済再生担当相は14日、対象をさらに追加する可能性があるとの認識を示した。

東京では14日に1502人と高水準の新規感染者が報告された。都のモニタリング会議は「感染経路不明者の割合の増加は爆発的な拡大を疑わせる水準」と指摘した。一時、2千人以上が報告されたのに比べると少ないが、普段仕事で病院に行けない人が年末年始に受診したといった要因で増えていた可能性があり、楽観視はできない。

新規感染者は神奈川が過去2番目の985人、千葉が最多の488人、埼玉455人、愛知312人、福岡341人となるなど他の宣言対象地域でも高い水準だ。

NTTドコモがまとめた14日午後3時時点の主要駅などの人出は、感染拡大前に比べた減少率が首都圏1都3県の計20地点中19地点で前週7日から広がった。ただし減り幅は最大で10ポイント程度。新たに宣言の対象に加わった7府県は横ばいの地点が目立ち、抜本的な行動変容に至っていない。与党内では「首相の発信力が不十分だ」(自民党幹部)との声も出ている。

新型コロナ患者を受け入れる医療機関の病床は逼迫している。PCR検査で陽性となっても、入院や療養の調整待ちを余儀なくされる感染者が続出し、東京では14日時点で計6575人に上る。

14日の死者の内訳は大阪11人、千葉と愛知が各8人など。大阪の累計死者数は714人で東京を上回り全国最多となった。

(共同)