米上院の弾劾裁判は13日、議会襲撃で支持者をあおったとして「反乱扇動」で下院に弾劾訴追された共和党のトランプ前大統領(74)に対し、無罪評決を言い渡した。扇動の責任を認めて有罪にするために必要な出席議員の3分の2の賛成票に届かなかった。トランプ氏は大統領経験者として初となる2回目の弾劾裁判で再び無罪となった。

民主、共和両党が同数の上院(定数100)で、共和党から7人が造反して賛成に回り、賛成57、反対43だった。トランプ氏は共和党支持層に強固な基盤を維持しており、多くの共和党議員は影響力を考慮し無罪票を投じたとみられる。

トランプ氏は無罪評決を受け、歓迎する声明を出し「光り輝き、無限の可能性を持つ米国の未来に向けたビジョンとともに、われわれは近く現れる」と強調し、再起を期す考えを表明した。

民主党が多数の下院が1月13日に可決した弾劾訴追決議によると、議会で民主党のバイデン現大統領の大統領選当選認定手続きが行われた同6日、トランプ氏は首都ワシントンの集会で支持者に「死ぬ気で戦わなければ国を失う」と演説し、襲撃を意図的に扇動した。

トランプ氏の弁護団は大統領を退任したトランプ氏を弾劾裁判にかけるのは無効で違憲だと反発し、言論の自由を保障する憲法に照らしても発言は問題ないと主張した。

弾劾裁判は1月27日に開廷し、2月9日に審理を開始。評決まで審理期間がわずか5日間のスピード結審となった。

13日は評決に先立ち、検察官役の民主党下院議員団が証人招致を求め、いったん賛成多数で可決した。しかし、その後の協議で取りやめとなり、民主党下院議員が招致しようとした共和党下院議員の声明を読み上げ、証拠として採用された。(共同)