ソ連の秘密警察、国家保安委員会(KGB)の創設者ジェルジンスキーの銅像をモスクワ中心部に再建することの是非を問うオンライン住民投票を近く実施するとモスクワ市の社会評議会が19日、決定した。

ソ連の人権抑圧の代名詞だったKGBの創設者像が復活すれば、KGB将校だったプーチン大統領の下で進むソ連的価値観への回帰、人権抑圧を象徴することになる。

ジェルジンスキー像は1991年8月にソ連保守派のクーデター事件が失敗した直後、モスクワ市民により引き倒された。しかし最近になり、愛国・民族主義的な作家や軍人グループなどが像をかつてのKGB(現在の連邦保安局、FSB)本部前のルビャンカ広場に復活させるよう請願したため、市民の判断を問うことになった。

住民投票は2月25日から3月5日までで、広場にジェルジンスキー像か、中世ロシアの英雄アレクサンドル・ネフスキー大公像のどちらを建てるかを選ぶ。

ジェルジンスキーは1917年のロシア革命後、革命を防衛する「非常委員会」を創設。これが内務人民委員部(NKVD)などを経てKGBとなる。スターリン時代に行われた大粛清ではNKVDにより「人民の敵」として処刑された市民は37~38年だけで数百万人に上るとされる。(共同)