政府が進める新型コロナウイルスのワクチン接種を巡り、当初は4月の一斉スタートが想定された65歳以上の高齢者約3600万人への実施が極めて限定的になり、遅れる公算が大きくなった。河野太郎行政改革担当相は21日のNHK番組で、米ファイザー製ワクチンの生産能力増強が5月以降になるとして「4月までは非常に供給量が限られる」とした。「2カ月3週間」で終える目標の高齢者接種を、人口の多い大都市で順調に完了するのは難しいと指摘した。

未定の部分が多いワクチン供給と接種の日程に関し「今週中に、ある程度の決断をしなければいけない」と述べ、計画を練り直す意向を示した。高齢者以外の接種日程にも影響する可能性がある。自治体が具体的に準備を進められない状況については「申し訳ない」と陳謝した。

高齢者への接種は全国一斉ではなく、一部の自治体で試行的に始める考えを表明。100歳以上から始めて年代を下げていく年齢別や地域別の段階的な接種を、自治体ごとに検討しているとした。配送やシステムに関するトラブルを適宜手直ししながら「少しずつ始め、ゆっくり拡大したい」と語った。高齢者接種が遅れる可能性に伴い、次に対象となる65歳未満の接種も地域によってずれ込むことが想定される。

65歳未満のうち基礎疾患のある人には診断書の提出を求めず、自己申告制で受け付ける考えを明らかにした。「診断書をもらうのは手間がかかる。基礎疾患があるかどうか、自治体では把握できていない」と述べた。

2回接種が必要とされるファイザー製ワクチンが、1回の接種でも効果を発揮するとの海外の調査結果を巡り「1回でも効果があり、日本でもそのやり方でいこうとなれば、打ち方は変わってくる」と言及。田村憲久厚生労働相と対応を協議する考えを示した。仮に1回で済めば接種日程の改善が予想される。

厚労省が20日発表した副反応疑いの2例を巡り「副反応をゼロにはできない。リスクより得られる効果の方が大きいと説明したい」と強調した。 (共同)