菅義偉首相の長男が勤める放送事業会社による接待問題で、総務省は22日、既に判明している幹部4人以外に9人、計13人の総務省職員が会社側から接待を受けていたと明らかにした。会食件数は延べ39件。総務審議官だった山田真貴子・現内閣広報官も首相長男と会食していた。同省は13人中、山田氏を含む11人について、国家公務員倫理規程上の「利害関係者からの接待」に該当するか、その可能性が高いと認定。衆院予算委員会理事会に報告した。24日にも処分する方向で調整している。

菅首相は予算委で「長男が関係し、結果として公務員が倫理規程に違反する行為をしたことについては心からおわび申し上げ、大変申し訳なく思う」と陳謝した。武田良太総務相も疑念を招いたことを陳謝した上で「行政がゆがめられた事実は確認されていない」と述べた。

総務省によると、最も接待金額が多かったのは、4回にわたる会食で飲食代やタクシー券、手土産など計約11万8000円の接待を受けた谷脇康彦総務審議官だった。谷脇氏を含め判明済みの4人以外は、タクシー券や贈答品を受け取ったケースはなかったという。

総務省は長男を職務上の「利害関係者」とし、接待を受けた幹部の倫理規程違反を認定、懲戒処分などとする公算。政府高官は「行政はゆがめられていない」と述べ、衛星放送の許認可権を巡る総務省の判断に影響はないとした。

予算委は集中審議を実施。野党側は首相の影響力を背景に行政がゆがめられた疑いを追及した。審議には長男と会食した幹部4人のうち谷脇康彦、吉田真人両総務審議官が出席した。事務次官級である両氏の国会出席は異例となる。(共同)