政府が新型コロナウイルス対策として全国の世帯に配布した布マスク「アベノマスク」を巡り、業者との契約過程を記した文書を開示しないのは不当だとして、神戸学院大の上脇博之教授が22日、国に情報開示を求め大阪地裁に提訴した。

アベノマスクを巡り上脇氏は昨年9月、発注枚数や単価などの情報開示を求める訴訟も地裁に起こしている。

訴状によると、上脇氏は昨年4~7月、厚生労働省と文部科学省に対し、契約や発注に関する文書や販売業者とやりとりしたメールを開示するよう請求。だが国側は、一部を除いて「事務処理上作成または取得した事実はなく、実際に保有していない」などの理由で不開示とした。

上脇氏は、公文書管理法では行政機関の意思決定の過程や事務の実績を検証できるよう文書を作成することを定めているため、「国が文書を作成していないなどありえない」と主張している。

提訴後に大阪市内で記者会見した上脇氏は「文書には政府にとって不都合な事実が書かれていることも考えられる。(文書は)最初からなかったことにしようとしているのではないか」と政府の姿勢に疑念を呈した。

国側は「内容を承知しておらずコメントできない」としている。(共同)