天皇陛下の誕生日に際した記者会見の要旨は次の通り。

-新型コロナウイルス禍の皇室や活動。

この1年はコロナ禍に翻弄(ほんろう)されてきた。愛する方を失った悲しみもいかばかりか。哀悼の意を表する。痛みを分かち合い、協力し、コロナ禍を忍耐強く乗り越える先に、明るい将来が開けることを心待ちにしている。

国民と直接触れ合うことが難しく、残念。宮内庁と相談してオンラインの交流を検討し、医療、高齢者、障害者、豪雨の被災市町村の関係者と話すことができた。新年のビデオメッセージも含め、オンラインに新たな可能性を見いだせたことは大きな発見。引き続き状況に応じて活用したい。

-皇后さまの様子、成年皇族となる愛子さま。

雅子は感染症の拡大による活動の制約で体調を整えにくくなる面はあるが、行事や儀式を滞りなく務めた。ビデオメッセージは一緒にあいさつできた。

大学生の愛子はオンラインの授業が続く。少し頼もしくなったように感じる。授業をそばで見る機会もあったが、学生時代に戻った気持ちになった。早いもので12月で成人。成年皇族として、感謝と思いやりの気持ちを持って一つ一つの務めを大切に果たしてほしい。たくさんのことを学び、考えを深め、経験を積み、視野を広げてほしい。

-眞子さまの結婚。

国民の間でさまざまな意見があることは承知している。秋篠宮が言ったように、多くの人が納得し喜んでくれる状況になることを願う。

-皇位継承。欧州の王室では長子優先の動き。

制度に関わる事項への言及は控えたい。

-この1年の出来事。東日本大震災から10年。

感染症が収まらない状況を憂慮し、女性や若者の自殺や家庭内暴力、児童虐待の増加も危惧している。医療従事者や保健所の方には感謝したい。親しい人との接触を避け、生活にはストレスを感じる方も多い。一人一人が人知れず続けている努力を多とする。

豪雨で熊本県を中心に尊い命が失われ、痛ましい記憶として刻み込まれている。昨年は戦後75年。広島、長崎に永く心を寄せたい。東日本大震災から10年、2万人超の死者や行方不明者、甚大な被害は、今思い出しても胸が痛む。インフラ面では再建が進むが、震災からの傷はまだ癒えていない気がする。13日にも地震があり、お見舞いを伝える。震災は過去ではなく、現在も続いていると考える必要がある。被災地に永く心を寄せ、機会があれば訪れたい。

-眞子さま、納得できる状況となるためには。

先ほど申した以上のことは、差し控える。

-愛子さまの結婚は。

大学も始まったばかり。結婚も含め将来を話し合う機会があると思う。

-国民との交流ができず、もどかしさは。

会いに行く、話をすることはしてはいけない。国民への思いを持ちながら、できることは何かと常に考えて過ごした。 (共同)