新型コロナウイルス流行を契機にアジア系住民への憎悪犯罪(ヘイトクライム)や嫌がらせ行為が急増している米ニューヨーク市で27日、連邦上下両院議員や市長を含めた約200人が参加し、差別反対の集会が開かれた。

マンハッタンの中華街に近い公園には「スケープゴートにするな」などと書いた厚紙を掲げた中国系の住民らが結集した。

あいさつした連邦上院多数派の民主党トップ、シューマー院内総務は「ニューヨークは多様性の街だ。立ち上がろう」と訴えた。新型コロナを「中国ウイルス」とやゆしたトランプ前大統領を批判し「トランプ氏が偏見を広めて事態が悪化した」と指摘した。

ニューヨーク市によると、2019年には1件だったアジア系へのヘイトクライムは昨年は30件に急増。関係団体によると、嫌がらせ行為などを含めると、昨年初めからこれまで約500件のアジア系を標的にした事件があった。在留邦人からも複数の被害が報告されている。

会場で「人間の血はみな赤い」と書いた標語を掲げていた弁護士のエリザベス・オウヤンさん(60)は「アジア系への差別急増をストップしたい。市当局も対策を強化すべきだ」と訴えた。

集会はアジア系などマイノリティー(人種的少数派)団体が主催した。(共同)