東京電力は28日、福島第1原発3号機の使用済み核燃料プールに残っていた燃料566体の取り出し作業を完了したと発表した。2014年に完了した4号機に続き2基目で、炉心溶融(メルトダウン)した1~3号機では初となる。

強い放射線を出し、原子炉建屋上部にあるプールからの燃料取り出しは廃炉の主要課題。第1原発のリスクを一つ取り除いたことになるが、1、2号機には計1007体が残っているほか、溶融核燃料(デブリ)の取り出しも待ち構える。

東電によると、同日午後2時ごろ、84回目の作業で、最後の6体を敷地内にある共用プールに移し終えた。当面保管を続ける。

3号機は11年3月14日に水素爆発し、原子炉建屋上部が激しく損傷した。プールには使用済み燃料514体と未使用の燃料52体が入っており、一時は自衛隊のヘリコプターで水を投下したほか、コンクリートポンプ車で外部から注水した。

14年末に燃料を取り出し始める予定だったが、放射線量が下がらず延期を繰り返した。放射性物質の飛散を防ぐため、建屋上部にドーム型のカバーを設置し、19年4月に燃料取り出しを始めた。

開始後も機材の故障などで中断が相次いだほか、水素爆発のがれきがぶつかって取っ手が変形したり、がれきが周囲に詰まったりした燃料への対応を迫られた。

政府と東電による廃炉工程表では、プールに392体が残る1号機では27~28年度、615体が残る2号機では24~26年度に取り出しを始める。1号機は建屋上部に大型カバーを設置し、2号機は建屋上部に開口部をつくり、燃料を搬出する。(共同)