巨大なウサギ観音像が立ち、多数のウサギが飼われ「ウサギ寺」とも言われる新潟県佐渡市の長谷寺(ちょうこくじ)が、飼育状態が過密で不衛生だと問題視され、佐渡保健所から複数回の改善指導を受けていたことが2日分かった。最多時には貸し出しも含め約140匹がいたといい、大量繁殖で十分に飼育できない「多頭飼育崩壊」に陥ったとみられる。

富田宝元住職(80)は取材に「飼い方がおかしかった」と認め、去勢手術などで飼育数を減らすとした。住民が清掃に協力するなど、地域が支援する動きも出ている。

住職によると、飼育するウサギのうち一部は境内の雑草を食べるよう放し飼いにし、その他を縦約4メートル、横約3メートルの小屋で飼育。市内の小学校や家庭にも子ウサギを貸し出しており、全て合わせると多いときで約140匹いたという。

一方で環境が悪化しているとの情報もあり、昨年末から地域住民らが確認をすると、小屋内で30匹以上が飼育される過密状態で、排せつ物がたまり、死骸や負傷したウサギが多数見つかった。

佐渡保健所は2月末、環境省告示の「家庭動物等の飼養および保管に関する基準」に基づき、オスとメスの飼育を分け繁殖制限に取り組むこと、負傷したウサギを治療させることなどを求めた。

長谷寺は807年の開基とされる。住職によると、境内には国登録有形文化財が15棟あるが檀家(だんか)は40軒ほどで、修理費の確保が困難だったため、約15年前から除草のためウサギを飼い始めた。(共同)