ソフトバンクの携帯電話を購入した顧客の情報6000件超を無断で複製、リスト化したなどとして、警視庁と6県警の合同捜査本部は4日までに、不正競争防止法違反(営業秘密領得、使用)の疑いで、東京都世田谷区、元携帯電話販売会社社長の稲葉修作容疑者(35)を逮捕した。

警視庁によると、稲葉容疑者はソフトバンクの顧客以外も含め計約9500件の個人情報をリスト化。ソフトバンクの顧客情報については従業員に指示し、顧客の契約書類を無断コピーしたり写真撮影したりしていた。

これと同一のリストが、電子決済サービス「ペイペイ」や「ドコモ口座」の不正引き出し事件で、電子計算機使用詐欺などの疑いで逮捕された住所不定、無職菅拓朗容疑者(37)のパソコンから見つかった。

捜査本部は、銀行口座番号などのリスト情報を基に、菅容疑者がペイペイなどのアカウントと口座をひも付け、2019年2~8月に少なくとも顧客約60人の口座から計約2300万円を引き出したとみて調べる。

稲葉容疑者は「菅容疑者は知人だが、情報は渡していない。知らない間に盗まれた」と供述している。

稲葉容疑者の逮捕容疑は15~18年、ソフトバンクの営業秘密である顧客の個人情報約6400件を複製してリスト化、一部をWi-Fi販売など別事業に流用した疑い。

警視庁は19年8月に菅容疑者を覚醒剤取締法違反容疑などで逮捕し、パソコンを押収して解析を進めていた。20年11月以降、電子決済サービスに他人の銀行口座をひも付け不正チャージしたなどとして、計4回逮捕している。(共同)