ヤフーなど民間のインターネット事業者でつくる「セーファーインターネット協会」は30日、ネット上の偽ニュースや誤情報への対策に関する中間報告をまとめ、総務省の有識者会議に提示した。ネットニュースや会員制交流サイト(SNS)への投稿といった情報の真偽を検証する「ファクトチェック」を総合的に行う団体を設置するなど具体的な検討を進めることが必要だと指摘した。

中間報告では、対策の大前提として「個人の言論・表現活動に対する萎縮効果に留意し、情報発信を監視するような事態を招かないよう十分に配慮する」と表明。その上で、正確でない情報が事実と誤認され、拡散されて悪影響を広げる恐れがある場合に対策を講じるべきだとした。

具体的には、ファクトチェックのための情報収集から対象の選別、検証、結果の発信までを担う団体が持続的な取り組みを行う必要があると提言。「偽ニュースの検証にはジャーナリズムの視点・ノウハウが不可欠」だとして、新聞社や放送局といった伝統的なメディアやネット事業者、学術研究機関など幅広い連携の必要性も指摘した。

情報の受け手が自ら正誤をチェックして判断できるよう啓発活動を促進することも求めた。

偽ニュースを巡っては、海外で安全保障や選挙に関する真偽不明の情報が拡散して問題化。総務省は2019年にネット事業者による自主的な取り組みを基本とする報告書をまとめており、セーファーインターネット協会が昨年6月から有識者とともに対策を検討していた。(共同)