台湾東部・花蓮県の鉄道トンネルで2日午前、特急列車「タロコ号」が脱線し、車両の一部が大破した。台湾当局は、50人が死亡し、日本人2人を含む146人が負傷したと発表した。工事用の作業車が線路内に滑り落ち、列車と衝突したとみられている。狭いトンネル内の車両には一時、多くの乗客が閉じ込められ、救助作業が難航した。

列車は台北郊外の樹林発、東部の台東行きの8両編成。午前9時半(日本時間同10時半)ごろ、トンネル前で、線路脇の崖から線路内に落ちたとみられる工事用車両と衝突したとみられる。列車は脱線しながらトンネルに入り、壁に激突するなどして、前方の車両が激しく大破した。警察は工事用車両の停車措置が不十分だったとみて、調べている。2日は先祖らを供養する「清明節」の4連休の初日。乗客は約490人で、混雑していたという。

地元メディアの映像などによると、車内は停電し、乗客らがスマートフォンの照明を使って互いの安否を確認。荷物で車窓を割るなどして外に出た。列車の屋根を伝って逃げた人もいた。脱出した乗客は「突然、衝撃音が聞こえ、めまいに襲われた」「多くの人が横たわっていた」などと話していた。

日本台湾交流協会台北事務所によると、負傷した日本人は50代男性と20代女性の親子で、いずれも軽傷。台湾では18年10月にも特急列車が脱線。18人が死亡し、多数の重軽傷者を出す事故があった。(共同)