米首都ワシントンの連邦議会付近で2日、検問所のバリケードで警備していた警官らに車が突っ込み、警官1人が死亡、1人が負傷した。

運転していた男は車から出ると刃物を手にして警官に向けて突進したことから、銃で撃たれて死亡した。事件を受け議事堂は一時閉鎖された。

議会警察幹部は記者会見で、動機について捜査中としながらも「テロとは関連していないようだ」との見方を示した。男はこれまで警察の警戒対象ではなかったという。

米メディアによると、男はノア・グリーン容疑者(25)。ソーシャルメディアに失業や生活苦について投稿したほか、連邦政府が自分を「マインドコントロール」の標的にしているなどと書き込んでいたという。捜査当局は精神状態を含めて慎重に捜査している。黒人イスラム組織「ネーション・オブ・イスラム」の指導者を信奉しているとの投稿もあった。

議会では、1月6日のトランプ前大統領の支持者による議事堂襲撃後に敷かれた厳重警備が徐々に緩和されていただけに衝撃が広がっている。上下両院ともキリスト教の復活祭(イースター)に伴う休暇中で、多くの議員は首都を離れていた。

死亡した警官はウィリアム・エバンスさん。18年間にわたり議会警察で勤務してきた。バイデン大統領は声明でエバンスさんの遺族らに哀悼の意を示すとともに、ホワイトハウスの星条旗を半旗とするよう指示したと表明。捜査については「進展に応じて最新情報を得る」と説明した。

事件現場には多くの警察車両が駆け付け、ヘリコプターが上空を飛ぶなど騒然とした。(共同)