中国外務省の趙立堅副報道局長は7日の記者会見で、バイデン米政権が22年北京冬季五輪に関し、同盟・友好国との共同ボイコットも選択肢だとの考えを示したことに「国際社会は受け入れない」と反発した。中国にとって五輪は国家の威信をかけた一大イベントで、米中対立が一層激化する恐れがある。

趙氏は「スポーツの政治問題化は五輪憲章の精神に反する。各国のスポーツ選手の利益や国際的な五輪を巡る事業を損なう」と強調した。

欧米では中国の人権侵害を理由に北京五輪のボイコットや開催地変更を求める声が出ている。日本は東京五輪を開催する立場だけに、人権や民主主義を重視するバイデン政権側から働き掛けがあれば難しい対応を迫られそうだ。

米国務省のプライス報道官は6日の記者会見で、中国新疆ウイグル自治区での人権侵害を巡り、米国や欧州連合(EU)などが3月下旬、対中制裁で足並みをそろえた実績を強調。「われわれは(中国に対する)全ての懸念事項で協調している」と力説した。

米中対立がスポーツ界に及べば、互いの国民感情のさらなる悪化は避けられない。国務省高官は会見後「米国の北京五輪への姿勢は変わっていない」として具体的な対応は決まっていないとしつつ、同盟・友好国と擦り合わせを続ける考えを示した。(共同)