韓国で7日、来年3月の次期大統領選の前哨戦と位置付けられる首都ソウルと南部釜山の市長選が行われ、革新系与党「共に民主党」の候補は両市で保守系最大野党「国民の力」の候補に敗れたことを認めた。いずれの市長選も両党候補の事実上の一騎打ちで、与党候補は大敗した。文在寅(ムンジェイン)政権に逆風が吹いた形だ。

KBSテレビは出口調査の結果として、両市で国民の力の候補が、与党候補に得票率で20ポイント以上の差をつけたと報じた。

不動産価格高騰などへの不満から、政権と与党には批判が強まっており、7日の敗北で任期終盤の文在寅大統領は求心力を失い、政権がレームダック(死に体)化する可能性がある。大統領選で最大の決戦地となるソウルの開票は、7日深夜の時点で25区のうち23区で野党候補が優勢。次期大統領選へ向け野党が勢いをつけた。

出口調査でソウルでは、国民の力の呉世勲(オセフン)・元ソウル市長(60)が得票率59%、共に民主党の朴映宣(パクヨンソン)・前中小ベンチャー企業相(61)が37%と報じられた。朴氏は7日夜、記者団に「謙虚な気持ちで全てのことを受け止めながら進まなければならない」と述べた。

釜山でも出口調査で国民の力の朴亨■(■は土ヘンに俊のツクリ)(パクヒョンジュン)・元大統領府政務首席秘書官(61)が64%と、与党候補の金栄春(キムヨンチュン)・前海洋水産相(59)の33%に差をつけた。

公務員らによる不動産不正取得問題も背景に、文氏の支持率は就任後最低の30%台前半まで低下。野党側は政権批判票を取り込もうと政権の不動産政策や外交を批判してきた。

文政権はかつて、新型コロナウイルス対策が評価されたが、最近感染拡大が止まらず、今回選挙ではコロナ対策は追い風にならなかった。

中央選挙管理委員会によると、ソウル市長選の投票率は58・2%、釜山市長選は52・7%(いずれも暫定値)だった。(共同)