韓国で大統領選の前哨戦と位置付けられたソウル、釜山の両市長選の最終開票結果が8日発表され、いずれも保守系最大野党「国民の力」の候補が革新系与党「共に民主党」の候補を大差で破った。保守地盤の釜山では28ポイント、近年は大型選挙で与党が連勝してきたソウルでも18ポイントの差がつき文在寅(ムンジェイン)政権に動揺が広がっている。

文大統領は8日「国民の叱責(しっせき)を重く受け止め、低い姿勢で国政に臨む」との談話を発表した。

来年3月の大統領選で最大の票田となるソウルは、25区全てで国民の力の呉世勲(オセフン)氏が上回った。2018年の前回市長選では与党が全区で優勢だったため、韓国メディアは「政治的な地形がひっくり返った」と報じた。釜山も国民の力の朴亨■(パクヒョンジュン)・元大統領府政務首席秘書官が全区を制した。

与党内では選対委員長を務めた李洛淵(イナギョン)前首相らの責任を問う声が高まっている。知日派の李氏は大統領選の有力候補と目されてきたが、出馬すべきでないとの見方も出始めている。李氏は8日、フェイスブックに「国民の失望と怒りを十分にくみ取ることができなかった」と投稿し謝罪した。

与党代表代行ら指導部も8日、総退陣し体制を一新すると表明した。

両市長選での与党惨敗は、大統領選を巡る構図にも影響。与党内では文政権の政策を批判してきた有力候補の李在明(イジェミョン)・京畿道知事への追い風が吹き、野党では共闘した保守・中道の再編が加速しそうだ。

野党陣営を統率できる新しい指導者が現れるかどうかも大統領選に向けた焦点の一つ。政権と対立して辞任し、大統領選候補として人気が高い尹錫悦(ユンソクヨル)前検事総長を野党側に引き込めるかどうかに注目が集まる。(共同)

※■は土ヘンに俊のツクリ