剣道強豪校の愛媛県大洲市の帝京第五高で剣道部の男性総監督(61)が、自分の誕生日に合わせて部員から現金を受け取っていた問題で、運営法人側が教員の適格性に欠けるとして総監督を解雇したことが17日、法人への取材で分かった。

法人によると、有識者らによる第三者委員会が、2019年の還暦祝いや昨年の定年退職祝いとして、キャプテンが部員から集めた14万5千円を男性が受領したと認定。少なくとも09~14年度はこうした集金が習慣化し、部員全員が対象だったため強制性があったとした。法人は「金額が社会的儀礼の範囲を超えており、教育上ゆゆしき問題」としている。

第三者委は昨年3月に設置され、09年度の入学生にまでさかのぼり、保護者も含めてアンケートを実施。現役部員の保護者会、後援会、OB・OG会など剣道部を支援する4団体の会費・分担金の支払いに応じない卒業生や保護者に対し、男性らが督促の連絡をしたり、強制的な集金への苦情に圧力をかけたりした問題も新たに判明した。

さらに男性に保護者会が交付していた「活動補助金」、後援会が出していた「監督激励金」について、精算が確認されないなど不明瞭な会計処理も確認された。法人は4団体を整理統合し、適正化を図るとしている。

誕生日に合わせた現金受領について、男性は第三者委の調査が入る前、学校側の聞き取りに「強制ではなく断ったこともある。現金を受け取った際は部員に竹刀を買うなど、それ以上のお返しをした」と説明していた。

帝京第五高剣道部は、男子が05年と08年に全国高校選抜大会で優勝し、女子は同大会で13年に準優勝した。

法人は第三者委の調査報告書の公表予定はないとしている。(共同)