リニア中央新幹線静岡工区を巡る国土交通省の有識者会議は17日、南アルプストンネル工事に伴う大井川の水資源への影響に関する中間報告案を提示した。3月の前回会合で示した「素案」をほぼ踏襲し、適切な対策を取れば中下流域の流量は維持できるとした内容。委員から大きな異論は出なかったが、地元の静岡県は、現段階での中間報告の取りまとめは「拙速」と反発している。

国交省の担当者は会合後の取材に、取りまとめ時期の明言を避けつつ「(案の)内容が大きく変わることはない」との見方を示した。有識者会議は次回会合でも引き続き中間報告案を巡って議論する。

この日示した案では、トンネル掘削で発生する湧水を大井川に戻せば、中下流域の流量は維持されると強調。地下水への影響も極めて小さいとした。一方、上流の河川流量は減少するため、自然環境への影響回避策については今後検討する。

有識者会議は河川工学などの専門家7人で構成。うち2人は静岡県が設置している専門部会のメンバーが兼ねている。(共同)