第一生命保険は20日、北海道と長野県で勤務していた60~70代の元女性社員2人が在職中、顧客計11人から総額5490万円をだまし取っていたと発表した。

山口県の89歳の元社員が約19億5千万円を詐取した問題を受け、全契約調査を進める中で新たに判明。営業現場での不祥事が一段と拡大した。同社は2人を既に懲戒解雇し、刑事告発を視野に入れている。

長野県諏訪市で勤務していた70代の元社員は、2011年8月~20年8月、顧客8人に「金銭的な優遇制度がある」と架空の資産運用を持ち掛け、現金4836万円を不正に取得していた。

北海道旭川市の旭川支社で働いていた60代の元社員は保険契約の初回保険料と偽るなどし、顧客3人から計654万円を集めていた。被害額を弁済する手続きなどを進めているという。

昨年10月に表面化した山口県周南市の事案では、89歳女性の元社員が02~20年に顧客計24人から約19億5千万円をだまし取った。営業成績が優秀で、同社で唯一の「特別調査役」の肩書を与えられており、こうした特別扱いをする企業風土が不正を助長したと指摘されていた。

その後、神奈川県や和歌山県、本社事務部門でも別の社員による被害が相次ぎ発覚。第一生命は全顧客約800万人の契約について不正がないかどうかの調査を進めており、今回の件は顧客の申し出で明らかになった。(共同)